アルツハイマー型認知症の治療薬「レカネマブ」

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アルツハイマー型認知症の治療薬「レカネマブ」

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認知症治療薬「レカネマブ」が厚生労働省の専門家部会で国内での承認を了承されました。早ければ年内にも患者への投与が開始する見通しとなりました。アルツハイマー型認知症の原因物質を取り除く初めての薬として注目を集めていますが、認知症の治療は今後どのように変わっていくのでしょうか?

レカネマブの効果と対象範囲

認知症の有病者数は2025年には約700万人になると推計されており、高齢者の5人に1人です。

その中でも最も多いのが、アルツハイマー型認知症で、認知症全体の6割を超えており、脳細胞の中にアミロイドβという物質が生じ、脳細胞が死滅する現象が生じます。

このアルツハイマー型認知症の新しい治療薬として、エーザイと米国のバイオジェンが共同開発したのが「レカネマブ」です。厚生労働省の専門家部会が国内での承認を了承されました。早ければ年内にも患者への投与が開始される見通しとなりました。

薬価は、これからの識論となりますが、医療保険が適用されれば高額な医療費の負担はある程度抑えられる見通しです。

認知症の治療薬はこれまでもありましたが、病状の進行具合を遅らせるものであり、病気事態を根治させるものではありませんでした。

「レカネマブ」は原因物質(アミロイドβ) を取り除き、ある程度神経細胞の死滅を防ぐことで、症状の進行を遅らせる効果が認められたのです。臨床試験では、レカネマブを2週に1度投与した人達は、1年半後、投与していない人達に比べて、悪化の数値を27%抑えるとができたということです。

エーザイのシミュレーションでは症状の悪化を23年ほど遅らせる可能性があるとしています。

ただ、レカネマプを投与できるのは、アルツハイマー型認知症で軽度認知障害(MCI) や軽度の認知症、に限られます。すべての認知症が対象ではありません。認知症には脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症等があり、このレカネマブの対象とするのはアルツハイマー型認知症だけです。ただ、アルツハイマー型認知症が認知症に占める割合がたかいということが大きなポイントです。

レカネマブは一度壊れた神経細胞はもとに戻せないので、壊れる前の早い段階での投与が必要となります。

さらに、事前検査も必要になります。脳にアミロイドβがたまっていることを確認する必要があるからです。背骨のあいだから脳脊髄液を抽出する検査や脳の画像(PET) を調べる検査がありますが、これらはどこの医療機関でも調べることができるわけではありませ
ん。設備が整い、専門の医師がいるところでないと調べることは出来ません。

そもそも、今までは認知症だからと言って、早期に受診することはありませんでした。受診しても、その患者にメリットがなかったからです。認知症になると、法律行為ができなくなるなり、不動産売買や遺言書作成が認められない可能性があるからです。

認知症治療が変わる可能性

今では認知症の原因物質を除去する薬も開発されてきているのも事実です。

また、家族や地域で認知症を早期に発見することができれば、症状の安定や家族の負担軽減につながります。今はまだ、症状が悪化してから受診する人がほとんどで、このレカネマブの開発により、早めの受診をする方が増えるのではないかと期待するのと、早期発見の方法をみんなで考えようというように社会が変わってくれば、認知症治療が変わる可能性が出てきました。

副作用への対応

レカネマブは副作用として、原因物質を脳の外に出すに伴って、血管から出血などが起きる可能性もあると考えられています。臨床試験では、投与された人の17.3%に微小出血等が12.6%に脳浮腫(むくみ)が確認されました。多くは本人も気づかないような軽いケースだということですが、対処を誤れば命の危険につながることもあります。

早期の支援体制

先ほど、レカネマブの登場で認知症の早期発見が期待されていると書きましたが、家族や本人だけでなく、支援機関も含めて、医療機関への早期受診の勧めなど、仕組みつくりを確立することが必要です。

これらは、レカネマブの登場により、早期診断が注目されている現在、国や地方自治体が積極的に仕組みつくりに動いていただければと思います。

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所属団体
  • 千葉県行政書士会

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事務所概要

Office Overview

事務所名 相続と終活の相談室
行政書士 中家 好洋(なかいえ よしひろ)
所属 千葉県行政書士会
所在地 〒270-1350 千葉県印西市中央北1-3-3 CNCビル1階
TEL/FAX TEL:0120-47-3307 / FAX:0476-37-4188
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