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【千葉・茨城】認知症高齢者の現状
親が認知症で、このままいくと病院の入院費や施設の入所費等の費用を肩代わりしなくてはならないと、不安に思っている方も多いと思っています。まさしくその通りで、若し親が認知症になってしまったら、親の銀行口座からそれらの費用を下ろすことができなくなる可能性があります。
認知症高齢者の現状
65歳以上で認知症と言われている人は、約440万人といわれています。
これは、介護保険を利用している認知症高齢者(日常生活自立度Ⅱ以上)で約280万人、介護保険を利用していない認知症高齢者(日常生活自立度Ⅰ又は要介護認定を受けていない方が約160万人。それに加え、MCI という軽度認知障害(認知症の前段階ではあるが、全ての者が認知症になるわけではないことに留意)といわれる方が約380万人(認知症予備軍)。あわせて約820万人いるといわれています。
厚生労働省の発表によれば、65歳以上の5人に1人が認知症になると言われています。
「痴呆」「呆け」と言われていた時代には認知症の人を身体拘束したり、閉じ込めたりしたことがありました。現在ではそうした状態はかなり改善されてはいるものの、病院などでは点滴をするときには注射針を外さないようにと、身体拘束をしていました(私の義母)。
こうした認知症が生活以外の場面で問題になるのは、意思判断能力が失われて、法律行為が認められなくなるときです。ここでいう法律行為とは、遺言書であるとか、家族信託とか文書に残す必要のある行為や、契約行為などです。
意思判断能力が失われると、金融機関では定期預金の解約は出来ず、不動産の売買は出来なくなります。
お金を持っていても、それを使えない。不動産を持っていても、それを売れない。という状態です。この状態を、「資産の凍結」と言います。
この認知症の予備軍ですが、まだ大丈夫だろうと思っていたら、いつの間にか気が付いた時にはもう手遅れで、認知症になっていたということがあります。
弊所にも、認知症の方を連れてきて、遺言を書いてほしいとか、家族信託を結びたいというご家族が来られるのですが、認知症だから全てダメというわけではなく、意思判断能力があれば大丈夫なはずですが、それは我々が決めるわけではなく、公証役場の公証人が判断して決めたり、歯医者以外の医師の「意思判断能力がある」という診断書があれば大丈夫ですので、人によってかなりの差がありますが、先ずはかかりつけ医の「意思判断能力がある」と書いてもらえるかを相談されることをお勧めいたします。。
しかし、よく聞くのが、「今年の○○は元気だったのにね。あの時〇〇していればよかった」という言葉です。
病気の進行の度合いは人によりまちまちですので、上記(左記)のようなこともあるでしょう。
認知症は、今後誰にとっても身近な病気になっていくものと予想されます。
私は50歳代前半、脳出血になって、最初言葉が出てきませんでした。ライオンの絵を見てライオンと言えないくらいの状態でした。認知症ではないのですが、言葉が出ないだけで、感情はありました。「それと一緒にするなよ」と言われるかもしれませんが、認知症になったからと言って、何もかもわからなくなるわけではありません。
認知症の方と話をしていると、どうしても元気な時と比べて、つい、声を荒げてしまいがちですが、相手にとっては「何を怒っているのだろう」と思っています。
医師や専門職だけでなく、ご家族の方にも、認知症に対する正しい知識を身につけてほしいと願っています。
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行政書士・家族信託専門士・生前整理診断士中家 好洋(なかいえ よしひろ)
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- 所属団体
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- 千葉県行政書士会
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事務所概要
事務所名 | 相続と終活の相談室 |
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行政書士 | 中家 好洋(なかいえ よしひろ) |
所属 | 千葉県行政書士会 |
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