成年後見人になれるのはどんな人？役割も併せて解説

成年後見人とは、精神的に弱っている人や重度の障がいを持つ人、高齢者など判断能力が低下してしまった人が、自分で自分の財産を管理することができない場合に、代わりに財産の管理などを行う人のことを指します。

では、成年後見人になれるのはどんな人なのでしょうか。
成年後見人は、その人に近しく信頼も得ている家族が就任するイメージもありますが、実際のところはどうなのでしょうか。
この記事では、成年後見人になれるのはどんな人かについて、その役割も併せて解説していきます。

成年後見人の役割とは

まず、成年後見人の役割について見ていきましょう。

成年後見人は、成年被後見人である本人の財産管理を行うことをその主な役割とします。
その際には本人の生活を観察して、適切な医療を与え、それに必要な契約を行うなどの行動が必要になります。
そういった意味では、身上監護も成年後見人の役割ということができるでしょう。
もっとも、実際に介護をすることは成年後見人の役割には含まれておらず、あくまで法律行為や財産管理について代理・支援を行っていくことになります。

成年後見人の職務は定期的に家庭裁判所に報告する必要があり、不正や利益相反などがないか監督を受けることになります。

成年後見人になれるのはどんな人？

成年後見人の選任には、法定後見と任意後見の二種類があり、前者では家庭裁判所が候補者の中から後見人を選びますが、後者では本人があらかじめ選任していた者が後見人に就任することになります。

では、成年後見人になれるのはいったいどんな人なのでしょうか？
実は、成年後見人になるためには、特別な資格が必要というわけではありません。
一般的には、親族や弁護士などの専門家が就任することが多いということができます。
意外に思われるかもしれませんが、親族が成年後見人に就任する場合は、全体の20パーセント程度にとどまります。
職務には専門知識が必要になるため、親族が就任を敬遠し、専門家に一任してしまうケースが多いようです。

成年後見人は、判断能力の低下した人の財産を管理します。
また、後見人としての役割を果たす期間はある程度長期にわたる場合が多いでしょう。
そのため、責任感が強く、最後まで誠実に本人のため行動できる人が成年後見人になるのに適切だということができます。

また、反対に成年後見人になれない人は法律で定められています。
例えば、未成年者や破産者などの財産を適切に管理することが見込めない者、被後見人に対して訴えを起こした者など被後見人との間で利害対立がある者などが、成年後見人になれない者として定められ、本人の利益を図ることができる制度設計になっています。

終活については相続と終活の相談室 オフィスなかいえにご相談ください

成年後見人は、被後見人の財産を代理して管理することで、被後見人の生活を守り、適切な生活を送ることをサポートする役割を持っています。
そして、成年後見人は欠格事由にさえ該当しなければ誰でもなることができますが、その職務には多くの専門知識を伴うため、成年後見人に誰がなるかについてお悩みの場合には、まずは専門家への相談をおすすめします。

相続と終活の相談室 オフィスなかいえでは終活についてご相談を行なっております。
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